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ひとりじゃない、子育てのヒントがここにある

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ひとりじゃない、子育てのヒントがここにある
「もうイヤ!」「これイヤなの!」毎日そんな声に悩まされていませんか?2〜3歳頃の子どもたちに現れる“イヤイヤ期”は、育児の中でも特に親の心を揺さぶる時期。この記事では、発達心理や専門家の視点を交えながら、子どものイヤイヤにどう向き合えばよいのか、そしてママ・パパの心が少しでも楽になる3つの具体的な対処法をご紹介します。
イヤイヤ期とは、1歳半〜2歳頃から始まり、早ければ3歳頃、長い子では4歳頃まで続くこともある、子どもの第一次反抗期です。自己主張や自立心が芽生える時期で、「やりたい」「やりたくない」という感情が強くなります。大人から見れば些細なことでも、子どもにとっては大きな自己表現。服を着るのを拒否したり、ご飯を投げたり、床に寝そべって泣き叫ぶことも珍しくありません。
子どもがイヤイヤをする背景には「自我の芽生え」があります。これは「自分」という存在を認識し始め、自分の意思を通そうとする成長の証。言語能力が未発達なため、思いをうまく言葉にできず、感情が爆発してしまうのです。また、親の都合や日常のルーティンと子どものタイミングが合わないことで、ストレスが溜まりやすくなります。
「イヤ!」と叫ぶ子どもに、つい「ダメでしょ!」「何言ってるの!」と返してしまいがちですが、まずは気持ちを代弁してあげましょう。たとえば、「おもちゃまだ遊びたかったんだよね」「ご飯よりおやつがよかったんだよね」と言葉にして伝えると、子どもは“わかってもらえた”と感じ、安心します。共感の言葉がけは、イヤイヤの収まりを早めるカギになります。
「ご飯食べない!」「お風呂入らない!」そんな時は、2つの選択肢を与える方法が有効です。「白いお皿にする?赤いお皿にする?」「お風呂は今?それとも5分後?」のように、子どもに小さな決定権を渡すと、自分で選んだことに責任を持ちやすくなり、納得して動いてくれることが増えます。これは自己決定感を高め、自立を育むうえでも効果的です。
子どもは「できた!」という成功体験を通じて自信をつけていきます。服を自分で着られた、スプーンを落とさずに使えた…そんな些細なことでも「自分でできたね」「すごいじゃん!」と肯定の言葉をかけることで、自己肯定感が育ちます。成功体験を積み重ねることで、イヤイヤの頻度も少しずつ減っていく傾向があります。
保育士の佐藤さんは、「イヤイヤ期の子どもには“見守る姿勢”が大事」と話します。「できるだけ叱らず、気持ちを切り替えるチャンスを待つ方が、結果的に子どもも落ち着いて行動できるようになります」とのこと。あるママは「お風呂イヤ!と言われた日は、バスボムを入れて“今日はスペシャルバスタイム”にしてみたら、機嫌が変わって笑顔になった」と教えてくれました。
子どもに100%寄り添うのは理想ですが、ママだって人間。時には疲れて当然です。深呼吸、ストレッチ、甘いものを食べる…そんな小さなセルフケアでも心は軽くなります。また、誰かに話すこともとても大切。「ママ友に相談できない」「パートナーも忙しい」そんな時は、専門家に話すのもひとつの手です。
子どものイヤイヤは、大人にとってはストレスフルですが、発達的にはとても大切なステップ。子どもは自分の意思を確認しながら、少しずつ社会との接点を築いていきます。共感・選択・成功体験。この3つの工夫を意識することで、親も子も前向きにこの時期を乗り越えていけるはずです。
「毎日の育児がつらい…」「子どもにイライラしてしまう…」そんな時は、私たちにご相談ください。保育士・カウンセラーなど、育児の専門家がLINEやZOOMであなたの悩みに寄り添います。